こんにちは!U&3中小企業診断士事務所の横田です。
このブログでは、創業者の役に立つ情報を発信しております。
今回は、弱者が強者に勝つための戦略、「ランチェスター戦略」について説明をしたいと思います。
様々なライバルとの争いの中で、どう勝ち抜いていくか?を考えていく必要がありますよね。
Table of Contents
ランチェスター戦略とは?
イギリスで戦闘機などのエンジニアであった航空学者ランチェスターが提唱したものであり、その後アメリカのクープマンにより深堀されました。
基本的には、戦争などの「戦い方の法則」です。
①接近戦での戦いになると、勝つ方も負ける方も両軍とも同数の被害が出る(第一法則)
②遠距離戦での戦いだと負ける方には、(武器の性能×人数の差)の2乗分の被害が出ること(第二法則)を発見しました。
そういった法則を、自身の兵力とか、地形の優劣などを加味して、戦略を立てていく必要を示していました。
そんな戦争に関する法則だったのですが、日本人の田岡信夫氏によって、「最強の販売戦略」として体系化し、ビジネスの世界で用いられるようになったのですね。
ランチェスター戦略の概要
ランチェスター戦略では、ほとんどの人が弱者であるとされます。
「いや誰が弱者だわ!俺の会社知らんのか!?」
なんて思うかもしれません。しかし、ランチェスター戦略では「強者」は市場シェアを26.1%占めている企業などを指す言葉であります。
よって、ほとんどの企業が弱者になりえます。
しかし、弱者なりの戦い方を身につけることで、強者と戦えるものになるし、自身も強者へとなっていくのです。
弱者は差別化を図り、強者へ挑んでいく。しかし、強者の手法としては弱者の真似をすることで潰しにかかってきます。だから弱者は強者の真似のできない差別化を図らなければなりません。
よくある間違いとして、弱者が強者の真似をすることしてしまっている場合がございます。私もブログで上位検索と同じようなことばっか書いてました…ランチェスター戦略を学んで出直しです!
そしてランチェスター戦略には5大戦法があります。それではこれから細かく見ていきましょう。
5大戦法
その1「局地戦」
まずは局地戦です。ある一定の場所、一定の分野では誰よりもリソースをつぎ込みます。それにより、全体的にまんべんなくリソースを割いている強者に対抗します。
一か所に集中すれば、そこだけなら誰よりも強いもの。ますはそこにリソースを割かなければいけません。
その2「一騎打ち」
続きまして、一騎打ちです。例えば狙うべきエリアにおいて、ライバルが5社くらいいるところより、1社しかいないところを狙った方が良いとのことです。
「ライバルが多いから1社くらい増えても大丈夫でしょ!」というわけではなく、他のライバルと比べられる傾向にあるのでコスト意識が高いです。
一方でライバルが1社だけだと、顧客はとそれを利用するしかなく、不満がたまっていることもあります。「一騎打ち」の戦法でそこを突くことができるんですね。
その3「接近戦」
ビジネスにおいての「接近戦」とは直接販売をすることです。強者だと卸売のように任せておくだけでも売れていきます。しかし、弱者ではそうはいきません。そこで直接販売により顧客との距離を縮めながら販売をしていきます。逆にいうとこれが出来るのは強みになっています。
その4「一点突破主義」
一点突破主義とは、局地的において、量も質も優位を持つことをいいます。
桶狭間の戦いの、織田信長と今川義元の軍勢の話が良く例に出ます。歴史上、今川義元20,000の軍勢に対し、織田信長は3,000の軍勢。圧倒的不利と思われた織田信長の軍勢ですが、今川義元本体を狙うために一点集中させ、織田信長2,000の軍勢で、今川義元本体300の軍勢を討ったのです。
このように、局地的に強者に勝つ、言い換えれば局地的には「自分が強者になる」ことが必要なんですね。
その5「奇襲攻撃」
そして最後が奇襲攻撃。奇襲ともみえる差別化を図ることで、シェアの拡大を図っていきます。缶コーヒーを例にすると、「朝専用缶コーヒー」「ボトルコーヒー」などコーヒー界ではあまり例の見られなかった手法で差別化を図っていくといいんですね。
以上がランチェスターの5大戦法です。「勝ち易きに勝つ」という言葉もございます。激地に突っ込むのではなく、自分が勝てる場所を探しましょう。
差別化のポイント
上記の5大戦法を駆使して、差別化を図っていくのですが、差別化にも注意すべき点があります。
簡単にミートされる差別化は×
初めに少し述べましたが、強者の手法としては、「弱者の真似をして弱者をつぶす」ことがあります。
なので差別化をしてもすぐに真似されてしまうのだったら意味がありません。
顧客の望まない差別化は×
真似のできない差別化を目指す!といっても顧客が求めていないものは差別化ではありません。
「ペットボトル底なしお茶!(?)」なんか作っても誰も真似はしないかもですが、誰も買いたいとは思いませんよね。
差別化は1つじゃない
強者に真似をされないもの、でも顧客が求めていないものは意味が無い!
なんて言われたら難しいと言われるかもしれません。しかし、「差別化は1つじゃない」とありますように、差別化を組み合わせてもいいのです。
小さな差別化でも、どんどん作っていくことで、掛け算的にオンリーワンを目指せます。
他業種の常識にヒント
差別化をするにあたってなかなか思いつかないかもしれません。しかし、そんな時に他業種の常識にヒントがあるかもしれません。
「飲食店のサブスク」のように他業種の常識を持ち込むだけですごい目新しいものになるんですね。
小手先のテクニックは×
以上なんだかんだ言ってきましたが、それらの差別化を小手先だけではやってはいけません。理念を持って行うことが必要です。小手先だけの差別化は顧客にはわかるし、長続きもしません。自分だけの理念に基づいた差別化を目指しましょう。
まとめ
いかがでしょうか?今回は以上になります!
創業者のお役に少しでも立てれば幸いです!
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お読みいただきありがとうございました!